中関村サイエンスパーク建設申請書に対する国務院の許可文書

1999年6月5日
北京市人民政府
科学技術部(宛て)

   本文は、貴下の呈した[科学と教育による国家ー新計画の履行を目的とした、中関村サイエンスパーク建設促進申請書(京政文No.1999−35、以後「本申請書」とする)]を承認し、本申請書に対し以下のように回答するものである。
    1,本申請書に例記されている中関村サイエンスパーク建設促進に関する事項は原則として是認される。
    2、わが国における科学技術分野に優れた人材、ならびに知の資源の最高密集地である北京の中関村地域は、一般的な学問と共に優れた人材と科学技術を享受し、
また多くの先進企業がここに拠点を置いている。中関村サイエンスパークの建設促進は研究結果や革新的な知識を生産面において利用することによって、豊かな知的資源を多大な生産力に変容することができるという点で、多義において重要な事柄である。また、北京市の工業構造の再調整や経済的・社会的発展の加速、科学と教育による国家一新計画の履行、国家の革新的将来性の増長においても重要な意義を持つものである。ゆえに、国家の団結力を増大させる主要な施策となるであろう。また建設にあたって、この種の施設の建設経験豊富な他国に学び、なおかつ、中関村サイエンスパークを中国的特徴を備えた、全国的な高度最新技術工業開発の手本となるよう造り上げることは重要なことである。
    3,中関村サイエンスパーク建設において、これまでの高度最新技術開発地区の建設から教訓を学び、十分に前例に習うことが必要である。我々の有利性や特徴を最大限に利用し、科学的見地に基づいて計画し、最新の注意を払って建設しなければならない。中関村地区の高等教育機関、研究機関、ならびにハイテク産業の有利性を活用することによって、生産・研究・調査の統合を計り、これに起動力を与えることが不可欠である。また、勇気をもって新生面を切り開き、最高の科学的・技術的経営陣や人材を誘引できるよう、好環境を造りだす先導的役割を果たすことが必要である。これによって、知性と英知を最大限に活用し、研究結果を迅速に、かつ効果的に使用する助けとなる、活気ある機関の創設が可能になり、科学技術の発展と教育と高度最新技術産業の更なる前進がみられるのである。国内の他の地区や国際的な開発原理を追随し、競合しつつ自己開発を進めることは避けられないことである。科学技術分野の開発における世界情勢に従い、ソフトウェア産業、ならびに生体工学、医療工学などの高度最新技術の開発において常に市場を意識しなければならない。また一方で、教育・文化・スポーツ・商業・資産などの分野における発展に拍車をかけることも必要である。同時に、中関村地区をほぼ完全な形の基幹施設を備え、美しい自然環境や明瞭な文化的情緒を持つ、公衆秩序の整った近代的なサイエンスパークに造り上げるために、環境改善や秩序改正のために献身的に努力しなければならない。
    4,本申請書中の開発プログラムもまた原則として是認される。中関村サイエンスパークの建設作業は北京市人民政府の所轄となり、また人民政府は、強化された統率力、統一性のある計画、最新の組織体制によって、中関村サイエンスパークの開発支援の責任を持つ。建設中に問題が発生し協力要請があった際には、国務院の関連部署は進んで協力することを請け合うものとする。しかしながら、重要問題の審議は北京人民政府、または人民政府と科学技術部との連名、もしくは関連部門からの国務院へ提起されるものとする。
    前述の原則と共に、本申請書の改訂、また改訂後、それに伴う印刷物・配布物の改正は貴下に委任するものとする。

    中華人民共和国国務院
  一九九九年六月五日